「だ、そうだ」

「だ、そうだ。じゃないでしょ!?」

俺は会長の言葉を重んじた。
だいたい、ほとんどが株でもうけているって、やばいんじゃないの?
遊び程度の投資とかだよ、と、あなたは言われていたが、それってどうなの?
そんな多額のお金をもうけて、どうなの?
その才能って、もっと他で使うべきじゃないの?
っていうか、そんなのってあり?

「でも、売り上げはちゃんとあるし、問題はないと思うんだ。ただ、比べたら、駄目だよね」

「ね、じゃないです!」

「だって、これだよ。この、時代に文房具って、儲かるのかな?」

「会長のあんたがそれを言ったら終わりだろうが!」

「千香ちゃん。もっと、しかって」

「…近づくな」

きもい。
俺はそう言ってしまったが、その可愛さに負けただけであって、本当に、きもい、なんて思ってもいない。

「ごめん。でも、どうしたらいいのかな」

「視察、行きますか?」

「馬鹿、千香の馬鹿。俺がそんなことできるわけないだろう!」

会長は机をばしばしと叩いた。





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