未達・4




『田辺さまへ。

今までの俺はなんで、
なんで人のせいに環境のせいにしておったんやろう。ほんま。
俺って馬鹿やね。
俺の心は俺の中にしかないのに、俺の人生の舵は俺にしか取れないのに、
都合の悪い時だけ誰かのせいにして…
逃げて。
どうないして俺にはないものばかりなのかって考えたらわかったんやわ。
俺は自分で手に入れる努力をしとらんかった。
それが答えちゃうの。
傷つきたくないって思って閉じこもっていた報いじゃないの。
じゃあ、今さら、誰かの力なんていらないわ。
ただ応援してよ。
俺、自分でかんばる。
もう、ドロップとかいらんよ。
ちゃんと向き合うよ。
やってこれが俺の人生やもん。
誰も俺の代わりなんてできやしいひんし』

なんて手紙を書いてみたけども、支離滅裂すぎるきがした。
でも田辺なら受け取ってくれるだろうと思って、こっそりと田辺のズボンのポケットに入れておいた。

俺のこと、忘れないで欲しかったのかもしれない。






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