感情・2




俺たち天使に感情なんて与えられなかったはずだった。
なのに、だんだんとそれは認知されるものになっていった。
誰もが感情がないと言っていたけども、確かに胸の中に想いは存在していたんだ。

神さまも俺たち天使も完璧じゃなかった。
感情がないと言いながら、確かに感情を持っていた。

言いわけのように強がって隠して、認めずに、逃げていたんだと、
天使たちは口を合わせて告白し合った。
自分だけじゃなかった。
それがとても幸せなことだった。

『好ましくない』
神さまはある日そう言った。
俺はその言葉の意味なんてわからかったけど、神さまがとても悲しんでいることに気がついた。

『じゃあ、あがけばいいじゃん、好ましくなるよう』

『それが俺にできたらいいんだけどな…』






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