13
「なぁ、小雪」
「なぁに、優香」
「もしも、よかったらでいいんだけど」
「うん」
「本当、嫌だったら断ってくれてもいいんだけど」
「うん」
「その、俺な、前にも言ったけど、小雪のこと好きなんだ」
「僕も優香が好きだよ」
「あ、そのな、その、俺は、恋人っていうか、結婚したいって感情で、好きなんだけど…」
「うん、僕もそうだよ?」
「ああ、わかっていたんだ。小雪は……って、えええ!?」
「だから、僕も優香が好きだよ?」
「え、あれ、なんで?」
「なんでって、好きだから、好きだよ」
「て、あれ、両想いってことかな? あれ、違うの? え?」
「両想いであってるよ?」
「あの、じゃあ、付き合ってください…」
「うん」
「わぁ、ありがとう」
「……なんで優香がそんなに喜ぶの?」
「だって、嬉しいじゃないか」
「そう…」
「小雪、こっち向いて」
「いやだよ…」
「なんでぇー?」
「今、嬉しくて、絶対に顔崩れているから…って、わぁ!」
「…そんなことないじゃん、俺、すっごく好きだよ」
「うるさい…」
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