プロローグ１０
孤独に負けて拒めなかった日。
孤独に負けて僕は嘘をついた。
少しでも、僕のこと好きになって欲しかったんだ。
僕がいい人でいれば、皆は僕のこと好きになってくれるんじゃなかって。
卑怯なこと考えていた。
そんな世界の中で、優香、君は僕にも負けずに孤独な子だったから。
だから隣にいても一緒に住んでも、僕は自分が安らぐって
あの日、心のどこかで感じ取った。
僕が一緒に暮さないかって君に聞いたら、
君はまるで救われたような顔をして、僕のところにきてくれたね。
それ、とても嬉しかったよ。
僕にでも、こんな風に誰かを救えるのかって。
でもね、わかっていたんだよ。
僕は自分のために君を利用しているって。
だからね、だからね、好きだと君に言われる資格なんて僕にはないんだ。
優香…
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