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…………
……
『優香、一緒に遊ぼう!』
『そんな気分じゃない』
『じゃあ、優香、僕は隣にいるね』
『なんでだよ、友達のところに行けよ…』
『ううん。今は優香のそばにいたいなぁ』
『意味わからねぇ』
『わからなくていいよ』
『……それって寂しくないか?』
『どうだろう。結局は僕は僕なんだし、しかたないことじゃない?』
『それもそうだな』
『うん、でもね、優香、明日はきっと変わるよ』
『え?』
『明日はね変えられるの!』
『……なんで』
『一生懸命になれば、希望を捨てなかったら、明日は変わるよ』
『変わらないことも…あるだろ…』
『でも変わることの方が多いんだよ?』
『意味わからねぇ』
『いつか、わかるって』
『小雪は分かってんの?』
『いつか、わかると、思って信じている』
『なんだよ、それ』
『あー、優香が笑ってくれた!』
『笑ってねぇ』
『ううん。笑ってくれたよ』
『……もういいよ、それでも』
確かに
変わらないことよりも
変わることの方が多い。
でも、俺の小雪に寄せる思いが
叶うことなんて、ないんだろうなって、
俺は昔の事を思い出して、
自嘲した。
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