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幸せだなって思うことが、
日常にあって、
俺は目覚めるのも眠りにつくのも嬉しい。


菅野に会えるのも、
菅野と手を繋げるのも、
学校に行けば、
友達がいるのも、
小雪が前みたいに俺のそばにいてくれるのも、

みんなみんな、
驚くくらいに幸せなこと。


幸せなこと。


だから、忘れられるんだって思っていた。


でも、ずっと俺のこと悩ませていた過去は消えるものではなくて。
時たま、無性にいろんなことが怖くなった。


それでも菅野は笑顔で俺の手を握ってくれて、俺は、
受けとめてやるんだと思った。

だって、
どんなに辛いことでも
嫌なことでもそれ全部そこにあって、

俺は菅野に出会えたんじゃないだろうか。


なんてさ、
都合いいよなって感じだけど、
そんな気がして、たまらない。

くどいようだけど、
俺は醜い感情なんんて、
いらない。


いつまでも
昔のとこに囚われていたくない。
今、とっても幸せなんだから、
素直に認めても、
いいんないじゃないかなって思う。
今、とっても幸せなんだから、
それがいつか消えるかもなんて
疑うのもよくない。
よくないのに、
俺はどうしても不安症で、
菅野に、うっとうしいかもだけ打ち明けた。

すると菅野は馬鹿だなって言いやがる。


「何回だって確かめたらいいだろ、俺も確かめるから」

俺だって、一緒で不安なんだよって
菅野は格好悪すぎる顔で笑う。



それがとても愛おしかった。






第七話 完結






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