=菅野side=


中佐都と先生を会わせたのは、先生なら、中佐都の何かをわかってくれるんじゃないかなって思っただけだ。

ただ俺はずっと中佐都を近くで見ていて、気になることがある。

中佐都は暗いのが苦手みたいだ。

以前、教室の電気が急に消えた時は、俺の腕をふるえながらつかんでいた。

俺が心配になって何か聞こうとしたら『平気』だとか言って中佐都はほほ笑む。微笑むんだけど…その笑顔で何処か悲痛だった。

後、中佐都は大きい音もダメだった。閉鎖空間…つまりエレベーターや地下鉄、小さい部屋もダメだった。

そんなのは見ていたら分かることで、あった。


だけど中佐都はそれを必死になってこらえて隠している。

俺に知られたくないって感じで…


それってなんだか寂しい。

俺に余計な気を使わせたくないとか、迷惑になりたくないとか…なんとか…中佐都は考えているんだろうけども、俺は、どうしても確信をつきたいと考えている。



俺は、君の強がりを崩したい。



さっきは遠まわしに先生に会わせて、先生が何かそういったことを言ってくれるのかと思ったけど、やっぱり誰かに任せるのは間違いだ。

俺は、覚悟を決めた。



「中佐都、実は話があるんだ!」

「え? 何?」

急に改まってどうしたのって中佐都は一歩俺から引いた。






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