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=中佐都side=


菅野と学校にはじめて登校した今日、クラスメイトが俺にも、話しかけてくれた。たぶん、菅野の隣にいたからだとは、思う。けど、怖かった。

急に今までとは手のひらを返して、俺に笑いかけてくれた。

それが怖い。

感情が簡単に移ろうことに、俺はついていけない。


嬉しいよ、やっぱり誰かに好かれるのはとても嬉しいこと。

だけど、さ、俺は、知っているんだ。
決めつけたらいけないけど、俺にそうやって近づいてくる人はいつか去っていく。
理由はわからない。

ただ俺が思ったような人間じゃないからだろう。

俺は反応が遅い。俺は考えすぎてしまう。
ちょっとしたことにも真剣になってしまう。
それを間違いだとは思ったことはない。
でも、それって重いんだって。

別に、俺は俺が投げかけた分、投げ返してほしいなんて、思わないのに。


「へぇ中佐都って天然だな」
「本当だ、案外ぬけてるんだな」

いつの間にか教室で一緒に弁当を食べることになったクラスメイトが笑う。
こういう時、どうしたらいいのか、わからない。

俺は弁当をつつきながら、クラスメイトの顔を見つめて、困った。

とりあえず、は、笑っておいた。


「そんなことない」と、言いながら。
そう、きっとみんなが考えている俺なんて、幻覚に違いないんだ。


「またまた〜そんなこと言って」
「なーっ」

本当、もう、勘弁してほしい。
菅野、どこに行ったんだろう、俺を置いて。






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