お昼休み、俺は弁当を持つと屋上に向かった。

正直、教室は俺の気持ちによくない。

朝から、みんなして、中佐都をいじって遊んでいる。

それをとめてしまいたい俺ってどうかしている。


「あ〜菅野くん、僕も一緒にお弁当いいかな〜?」

「好きにしたら」

俺は北王子の方を向かずに答えた。


「うん、好きにするよ、言われなくても」

「ああ」

「菅野くん、大丈夫?」

「え? 何が?」

「一樹のこと、平気?」

「平気ってどういうことだよ、中佐都が嬉しそうに笑っていたら、それでいいんじゃないのか?」


「へぇ、そう見えた?」


凍えそうな瞳で、北王子は俺に言った。
俺はその言葉の意味がわからかなった。

だって、中佐都、あんなにも…


「楽しそうには、してなかった…あれ?」

「そうだよ、菅野くん」

考えてみれば、冷静に考えてみれば、中佐都、俺と北王子に見せるような笑顔は出さない。


「一樹はね、ああなるの、苦痛なんだよ?」






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