4
=小雪side=
本当は知っていたんだ。
菅野くんが僕に優しいのは
きっと菅野くんが
僕に自分を
重ねようとしているからだってこと。
本当は知っていたんだ。
認めたくなかっただけで、
一樹は菅野くんに対してそんなにも軽い気持ちじゃないって。
そして、気がついたんだ。
菅野くんは…僕のこと
一樹の一部として欲しがっていたんだと。
わかった。辛くなった。
僕は付属品。
僕個人になんの価値もないんだって。
……もう、終わりにしたい。
全部。
『明日は何か変わるかもしれない』
一樹。
じゃあ、明日になったら僕は救われるのかな…
「でも、明日は違うものになるよ、ね?」
[*前] | [次#]
目次に戻る→