=小雪side=


本当は知っていたんだ。
菅野くんが僕に優しいのは
きっと菅野くんが
僕に自分を
重ねようとしているからだってこと。
本当は知っていたんだ。

認めたくなかっただけで、
一樹は菅野くんに対してそんなにも軽い気持ちじゃないって。

そして、気がついたんだ。

菅野くんは…僕のこと
一樹の一部として欲しがっていたんだと。

わかった。辛くなった。

僕は付属品。


僕個人になんの価値もないんだって。
……もう、終わりにしたい。

全部。




『明日は何か変わるかもしれない』




一樹。

じゃあ、明日になったら僕は救われるのかな…



「でも、明日は違うものになるよ、ね?」






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