切替・2
「いらっしゃいませー」
俺は100円ショップに入るとあれを探した。
和幸の家の明かりになっていたあれ。
名前はわからないけど、あれなら、きっと、チトセも俺が天使だってわかってくれる。
「…でも、知らなかったな…地域によったら、天使にはリングがないと認めてもらえない所があるとか…」
「俺も知らなかったよ、田辺がそんなにも馬鹿だったとか…」
「そうだよな…俺がこんなにも馬鹿だ…った…え?」
どうして、ここで、ミチユキなんかの声が聞こえるんだろう。
俺って末期?
そんなはずないだろ。
前はたまたまターゲット同志が恋をしていただけで…あれだったけど、そんな簡単にまた会えるだなんてない。
うん、ない。
「何、一人で頷いてんの?」
「いや、だって、そんな頻繁にミチユキに会えるはずがないって思ってさ」
「え、そう、また、会ってるのに、今」
「そうだよな、て、てぇえ!?」
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