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=蓮見side=
たくさんたくさん話をして、
それでもやっぱり俺と倉木は何処か遠くに感じた。
でも愛おしいって気持ちは消えなくて、少しずつ
いろんなことを分かち合えたらいいのにって
思えて…
強く倉木のこと抱きしめた。
俺は君が泣く理由を、わからない。
俺は君が言う孤独の正体も、わからない。
君の悲しみも何もかも結局はそれ君のものだ。
でもだからって分かり合えないなんて言わないで。
分かり合おうとしようよ。
それで余計に孤独に思えても手を繋ぐこともできる。
肌を重ねることもできる。
完全に、俺たちが交わることはなくても、
愛し合うことはできるんじゃないかって
そんな恥ずかしいことあまり言いたくないけど、
俺は君にわかってほしくて口にした。
君はほほ笑んでくれて…
ああ、そんな些細なこと、大きいこと。
二人なら大丈夫だと思った。
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