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「えーっなんで、笑うんですかー?」

馬鹿馬鹿とでもいいながら、彼は俺の身体をぽかぽかたたいた。
なんだろう、これ、めちゃくちゃ和む。

「ごめんって佐藤くん」

「な、なんで、俺の名前―っ」

「…名札、図書委員の名札を首から下げているじゃん。あ、3年なんだ」

「笑わないで下さいよーっ」

「ああ、悪かったって」

ごめんなと俺は言って、佐藤の頭をぽんぽんとなでた。

……しまった。また、子供扱いしてしまった。

佐藤は膨れているんじゃないかって思ったら、思いのほか、佐藤は反発してこなかった。
なんだ、頭なでられるのに、なれているんだ…


「と、とりあえず、これ、借りてもいいかな?」

「…なんで笑いをこらえているんですかーっ」

「き、きき気のせいだ…」

やばい、これ…
噂には少し聞いていたけど、月曜の図書委員は頭のアホ毛がよく似合う天然さんって本当だったんだ。



こうして、俺は二冊だけ本を借りた。







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