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不安定になる時。
わからなくなる時。
ありふれている優しさに、隠し事がある時。
人は嘘をつく生き物だ。
何をどこまで信じていいのか、僕にはわからない。
腰の痛みがここにある。
だけど、先生の本当の気持ちはここにない。
ここにはない。
僕の想いが決して誰かのものにならないように…
先生の想いは先生のものでしかない。
それがこんなにも孤独。
不確かで…
僕はまたナイフを手にした。
ベットの横にいつも置いてある。
不安で眠れない夜のために…
「…っ」
温もりはいつか離れていくから怖い…
幸せは、儚いから嫌い…
でも、貴方が好きだった。
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