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「へ?」

倉木は突然のことに後ずさる。
そこで、俺はハッとした。

「……え、あれ、ごめん!」

キスしようとしていた。
何をしているんだ、俺。

反省してないのかよ…倉木、あの時、気を失っただろ。

怖かったよな、嫌だったよな。
俺みたいな男にあんなことされたら、さ。



倉木はやさしいから、なかったことのようにしてくれている。

倉木はやさしいから、忘れることはしないでくれている。



俺は、倉木のそのやさしさにつけこんだら、いけない。

いけないとわかっているのに、どうしても、どうしても、甘えてしまいそうだ。

君はどこまでなら俺のこと受け入れてくれるのだろう。


「蓮見先生?」

「何?」

「…顔、近い…から」

「いや?」

「いやじゃない、けど…」

「じゃあ、いい?」

「え…?」


俺って本当に最低な人間だ…






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テーマ「人外ファンタジー」
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