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=中佐都side=


小雪の人生は小雪のものだと知っていた。
菅野の人生は菅野のものだと知っていた。

頭ではわかっているのに、気持ちがついてこない。

べつに偏見なんてないんだが、もやもやする。

素直におめでとうと手をたたくこともできない。


感情的になるとかそんなこともできず、
ただ俺のほおを涙がつたっただけ。


二人が付き合うことになったと聞いたのは、下校中の、小雪からだった。

俺は驚いた。

と、いうよちも、心臓がとまるとか、思った。

胸の中が切り裂かれたように痛んだ。


やっぱり俺は菅野のことがそういった意味で好きだったのかもしれない。


世界に何も求めずに強く生きている菅野にも、ひそかにあこがれていた。

クラスの中心で笑っている菅野に出会ってからも、俺は、菅野にあこがれていた。

菅野のようになりたいと思ったのだろう。
ただ、認めたくなかっただけで…


否定しても変わらない想いなら、俺はもう認めようと思う。

菅野に恋をしていた。
間違いない。


けど…


「よかったな、おめでとう」

俺は自分のエゴよりも友人と思い人の幸せを願うよ。


綺麗な世界で俺は終わりを目指すんだ。






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