「一樹、一緒に帰ろう」

放課後、いつも、小雪はにこにこと俺のところへ走ってくる。
本当に可愛い。

感情とは常に、こうして愛おしい大切にしたい、と思うものであってほしい。


「ああ」

下校の準備をして、俺は小雪の隣に並んだ。
なんか、最近、クラスメイトの視線が何処となく、痛い。

俺、何か、したか?


「ね、ね、一樹」

「え、ああ」

なんだよと、俺は小雪の方へと向きなおった。


「今日は予定ある?」


「いや」

「じゃあさ、ちょっとだけ、付き合ってほしいところがあるんだけど」

「いいよ」

「ありがとう、行こう」

「え、ちょっと…」

急に手首を引っ張られる。
小雪は見た目に反して力が強い。


「早く!」

「お、おう」






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