第三話
今日ずっと、小雪のようすがおかしかった。
理由は聞かなかった。
聞けなかった。
聞いたところで、何かしてやれる気がしなかった。
……これでいい。
これで。
「!」
菅野とまた目があった。
いつからだろうか。
いつから、俺は…
馬鹿みたいだ。
菅野の隣にいる自分を想像する。
意味がわからない。
この感情はなんなのだろうか。
いらないのにな。
こんな、の。
無性にいらいらして、たまに菅野さえも憎たらしく思う。
菅野は何も悪くないというのにだ。
全くもって不可解な話だ。
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