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「うぅん」


寝返りをうつ。
僕は腕の中が寂しくて、抱き枕を探した。

だけど、そんなものは見つからない。


「…う」

……あれ?

僕、いつ寝たっけ。

絵を描こうとしてたんじゃなかったっけ?
で、赤色が、手元になくて…

あれ…?

学校に取りにいって、蓮見先生に会って…


「!」

僕はがばっと起き上った。
瞳を開いたら、見たことのない部屋にいた。


「なんで…?」

「あ、気がついたか、よかった」

「蓮見先生?」

「ああ、俺だよ、そうそう蓮見先生」

「あ、そっか…」

よかった。
知らない人の部屋じゃなくて…
って、あれ、どうして?

「どうして、僕がここに?」

「それは…その…」

「?」

「覚えていないの?」

「…え、と、……あ」

思い出した。
学校の廊下で蓮見先生と会って、それで、また…

あんなことがあって…
それで、途中で怖くなって、意識なくして…ここに?

たぶん、そうだろうなぁ。
うん。






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