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それで、喧嘩、いや、
ただ、行き場のない感情をお互いにぶつけ合った。


そう、あれは喧嘩なんてものじゃない。

そんなもので片付くものじゃない。


ああ、そっか…


「土屋、俺は、弟さんと喧嘩していたんじゃなくて、こぶしで語り合ったんだ」

「語り合ったって?」

土屋は首を傾げた。
俺はそんな土屋の頭の上に手をおいて、笑う。


「細かい理由なんてないんだ。たださ、堂々巡りな話だ」


俺は説明した。

学校に、行けよって言う前に、まずはお前が行けよって、
そう言うなら、お前もそうだろって、

そんなくだらない話だと。



ま、お互いに、土屋のことを困らせるようなことをするな、

そう言い合っただけ。



そこは、本当に恥ずかしいので、

まじ、禁句だが。






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