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=杉田side=


とりあえず、幸崎先生につられるまま、
俺は商店街にきていた。

俺の前を今も楽しそうに歩く先生が謎だ。


学校はどうしたんだ?
とは、聞かないにしても、俺は内心
学校をさぼってこんな所をうろうろしていることに
怯えていた。

案外、ガラスハートなんだ。



いや、面倒くさいだけ。

人目につくところでサボるのは、辛いんだ。


それに、親に見つかるとなんて言われることやら…


「はぁ」

今日で何度目になるかわからない溜息が出た。

決して幸崎先生にあきれたからではない。

なのに、幸崎先生は心配そうに俺の顔をのぞいてきた。


「こんなんじゃ、元気でないかな?」

。そんな、優しいことを言ってきたのだ。

驚いた。

俺は幸崎先生の何も考えていなさそうな顔に騙されて、
幸崎先生の優しさを踏みねじるところだった。






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