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「ナオキ、俺はナオキが心配で、しかたないから、協力はしたけど、今度はあの人が心配なんだ。大丈夫かな」


「心配症なのはわかったから、自分の弁当を心配した方がいいと思うぞ」


俺は、鶴部の今日の機嫌のよさから、真城の弁当が最高なでき、だと予測した。


「今は、俺の心配よりも、あの人、だって、警察はやりすぎ」

「いいんだよ、それくらいしないとおもしろくないじゃん」

だって、あいつ、俺から、兄さんとったんだ。

楽しそうに隣を歩いていた。


ああ、腹が立つ。腹が立つ。

もっと、もっと、何か、嫌がらせできたらよかったのに。


あまり動き過ぎて、この性格の悪さを兄さんに知られるのは嫌だ。


弱よわしい、俺でいいんだ。

そうしたら、兄さんは俺のこと心配して、俺のこと大切にしてくれた。

兄さんの世界が俺で埋まればいいんだ。
そう、そうだ。

俺は煙草に火をつけて笑った。


こんなにも想っているのに伝わらないことが馬鹿みたいだと思った。





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