俺は男子たちのテンションの下がりように首をひねった。

いろいろと考えても、あらゆる可能性にバツをつける。

どれも、当てはまらない気がした。


みんな何が不満だというんだ。

わからないことが、俺は一番嫌いなんだよ。
俺はまじまじと北王子を見つめた。

すると、北王子と目があった。
北王子は困ったように笑った。
やばい、マジで可愛い。

俺は何も気に留めず、ただ北王子を見つめた。
視線を外すことなんてできなかった。


「あ!」

急に北王子は何かに気付いたように、手を挙げて、にこやかに笑う。
さっきまでも緊張は何処かにいったように。
まるで、飼い主に尻尾をふる犬みたいに。
文句なしに可愛いよ、それ。

だけど、気に食わない。

もやもやするよ。
むかつくし。

俺は北王子が手を振った先を見つめて、そこに中佐都がいたことに腹を立てた。
何、恥ずかしそうに手を、振り返しているんだよ、中佐都。





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