18




=土屋side=


別に待っているわけじゃない。
別に俺は、あいつなんか待っていない。
ただ、この場所から離れられないだけだ。

一言でもメールこないかなって、
もしかしたら、ひょっこりここにくるんじゃないのかなって。
そんなことばかり、考えてしまう。

馬鹿みてぇ。
帰ればいいじゃん俺。
明日会ってから、聞けばいいじゃん。

昨日は何かあったのかって。

でも、怖いんだ。
なんか、よくないことにでも巻き込まれたんじゃないかって。
考えてもしまうんだ。

だって、あんなにも俺のこと好きだって言っていたあいつだから。
来るだろう。
普通。


だって、今日は今日は、
俺たちが出会って1か月になるんだ。


どうして?


そんな軽い気持ちだったのか。
なんで、こんなにも俺はお前を信じているんだろうな。
きっと明日になれば、全部本当のことがわかるだろうに。

俺はそれを望んでいない。
今日は二度と来ないんだ。
だから、今日という大切な日が終わるまでは、ここで、君を待っていたい。

なんて…


どうしちまったんだよ、俺。






[*前] | [次#]
目次に戻る→


「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -