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「すみません。先生の言うことも、間違いじゃないと思うんですが、
それが杉田の全てじゃないと思うんです。
もしかしたら、本当に、今、猫かぶっているかもしれませんが、先生。
そんなこと言ったら、先生はどうなんですか?
ありのままの自分で今、そこに立っているんですか?
猫、かぶるでしょ?
先生だって。同じことじゃないですか!」
俺はそう叫ぶと、廊下にでた。
やっぱ、職員室って嫌い。
苦手。
好きになれない。
なんであんなにも人の汚い感情がそこにはあるんだろう。
杉田のほうが何倍だって、綺麗だ。
ちょっと、あいつだって、猫かぶってるふしはあるけどさ。
そんなこと言い出したら、どこにありのままの自分で生きているやつがいるんだよ。
きっと、いないね。
それじゃ、通用しないってみんな、知っているはずだ。
普通に近づこうとして、忘れていくんだ。
本当の自分を。
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