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=土屋side=


先生に呼び出された。

職員室に来るのは実に久しぶりでだった。


先生は、

「杉田と最近仲がいいようだけど」

と話し始めた。


俺は、何をそんなにも深刻になることがあるんだろうと、先生の話を適当に聞いていた。

だって、杉田は俺の友達なんだ。

友達のことを悪く言われるのはたまったもんじゃない。


「だから、聞いてんのか。土屋。杉田には気をつけろよ。あいつ、絶対に今、猫かぶってんだよ。だいたい」


「…何がわかるんですか?」

ついにカチンときた。
俺はついついつい反論してしまう。


「先生は杉田の何を知っていて、そんなことをいうんですか? 杉田は悪い奴じゃないです! ちょっと、人見知りするワンコみたいな奴なんです」

「土屋…?」

先生はあぜんとした顔をして、俺を見下ろした。


やってしまった。


つい感情的になり過ぎた。






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テーマ「人外ファンタジー」
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