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「あのさ、お前は本当に俺のことが好きなのか?」
ユウの部屋に入って二人っきりになるなり、尋ねた。
するとユウは不思議そうな顔をして、
「好きだよ?」
と言ってくれた。
でも、それじゃ、駄目なんだ。
「本当に本当の意味で?」
「俊之、どうした?」
「……あのさ、俺、昨日テレビで聞いたんだ。あと友達にも聞いたんだ」
「何を?」
「付き合っているのにキスもしないのは、友達と変わらないって」
だから、もしもユウが俺のこと友達としてみているなら、
別れようと言いかけたら、ユウはとても辛そうな顔をした。
俺が、傷つけた、のか?
「ごめん、俺、ユウのこと本当に好きだから、気になって…」
「俊之。忘れた?」
「何、を?」
「先に俊之のこと恋愛感情で大好きだって、口説きまくったのは俺だよ?」
「う、うん」
「そんな俺が、やっと恋人になれたのに、友達だとか思うわけないじゃん…」
「じゃあ、なんで、キス…」
「悪い方向に考えないでくれ。とりあえず、俺は俊之のこと好きすぎるんだ」
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