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「や、ゲンは悪くないし。俺が」
「サトは悪くないよ。俺が保証する」
「どうして、そんなふうに思えるわけっ!」
俺はゲンを信じられないのだと言ったんだ。
俺はゲンを自分勝手な妄想で不安にさせたんだ。
違うだろ?
重いだろ?
こんなやつ、めんどくさいだろ?
なのにっ、なのにっ
「どうして、嫌いにならないの?」
「泣くなよ。サト」
「俺、自信ないよ…」
あんたに愛され続ける自信がない。
俺は実の親にさえ見放されているのに。
「馬鹿、サト。俺を甘く見ないでくれよ。
お前が、俺のことなんて嫌いだって、
叫んだって、俺、お前が好きだよ。
俺はサトを愛し続ける自信あるから」
「ゲンはどうしてそんなこと言えるの?」
「好きだからだよ」
「え?」
「お前が好き過ぎて堪らないから。
こうしてデートしてても
浮かない顔していたら不安になるし、
俺のことすっげぇ愛してくれてるって
言うし」
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