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「……三条、それってどういうこと?」

一通り説明してもらったけど、俺は理解できないことが多々あった。
浮気には変わらないのに、俺はそれを責めたいという気持ちにならない。

「だから、俺、すっごく浜松のこと好きだよ。けど、初めてだったから、人のこと好きになったの。だから、知りたかった。安心したかった。浜松しか知らなくて、浜松が好きなんじゃないって。他の誰かも知っていて、浜松がそれでも好きなんだって。そう思いたかった」

「……それって、でも、俺は寂しい」

「ごめん、浜松は、なんとも思わないって思っていた」

「どうして?」

「だって、お前はいつも、どうでもいいとか、関心がないようなことを言うから」

「…そっか」

じゃあ、勘違いさせていたんだな、これからは俺以外の誰かを抱きしめないでと俺は言った。嫉妬するし、悲しくなるんだからなって伝えた。

「三条…?」

「ちが、泣いてない。俺は泣いてないぞ!」

「でも」

「嫌だな…なんで、俺、最低なのに、浜松に好きだって言ってもらえて、嬉しいのに何で、涙、とまらないんだろう…」

おかしいな、と三条は言った。俺はおかしいことなんてないんだと笑った。


「浮気してもいい?」

「駄目だ」

たとえ自分の手が二つあっても、守れるのは最後は一つなんだって、ずっとそこにいた武雄は言った。
俺も三条もその通りだなって笑った。






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