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「浜松、言葉の使い方は気をつけろ」

「え、なんでなんで、俺、変なこと言った?」

「……まじになるだろ」

「え、なんて、聞こえないんだけど!」

「元気出てよかったと言った」

「あ、あれ、本当だ。さっきまであんなに悲しかったのに…武雄のおかげだ。ありがとう!」

「……馬鹿」

「?」

やっぱり武雄の声聞こえにくい。でも、武雄は俺の声を拾ってくれている。それってすごく嬉しいことじゃないだろうか。

「武雄、何だよ、授業中に」

誰…?
めちゃくちゃ怖い声がする。
三条に似ている気もするけど、俺は三条である可能性を除外した。

だって、三条は三条は優しいから。

「遅いから、こないかと思った」

武雄は淡々とそう言った。

「まさか、俺の大切な恋人に何かあったら嫌だから」

「は、何言ってる? 浮気してるくせに」

「別にそんなことはどうでもいいだろ?」

「どうでもいいってどういうことだ、三条」

…三条って、三条?
俺は必死に扉の隙間から外の様子を見ようとしたけど、光が差し込むだけで何も見えない。

「じゃあ、お前は、浜松が他の誰かと抱きあっていても何も思わないってことか?」

「そんなわけないだろ!」






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