ここ、ド田舎の男子校は、実はゲイの人が多い学校なんだ。公にはそう言った話はされていないが、知る人ぞ、知る、みたいな学校で、全寮制。全国から、パートナーを探しにここには様々なゲイの人が集まるらしい。三条曰く「ノーマルを好きになっても辛いだろ。でも、ここなら、みんな同じ思考だから、安心だ!」とのこと。それは俺も納得する。

けどさ、俺は…ゲイじゃなかった。はじめは学校が怖くて仕方なかった。ノンケの俺としてはわからないことが多すぎた。そんなところを三条が優しく接してくれて、偏見って駄目だなって思った。そして、気がついてら三条のこと好きになっていて…
人生何があるかわからないとはこういうことなんだと思った。

「浜松?」

「なんだ?」

三条に名前を呼ばれて俺は返事をした。なのに、三条はどこか寂しそうな顔をして「なんかあったら、俺に言えよ?」と言ってくれる。

「ああ、そうする」






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