7
その日、何とか学校に行って、家に帰ると、折原がいた。
意味がわからない。何をしにきたんだ。
「俺、折原といるの疲れる」
だから帰れと俺は言った。
なのに折原は俺を見るなり「どうした?」なんてしらじらしいことを言う。
「どうしたもこうしたもないだろ!」
俺は怒鳴った。
俺は耐えられなくて怒鳴った。
かつての俺じゃない。
今の俺は、もう、あんたに苛められても耐えられない。
俺は、もう、こんなにも…
「好きだ」
だから、身体だけの関係を俺に求めるなら散れって言いたかった。
本当に好きになっているんだから、折原が真剣じゃないなら一緒にいたくないって言いたかった。
なのに、言葉は出なかった。
キス、されたん、だ。
泣いてしまった。
[*前] | [次#]
目次に戻る→