「内藤、どうしたんだ、急に」

「どうしたもこうしたも、折原が変なこと言うから、来ちゃいました」

「は?」

「て、言ってもわからないですよね。あ、俺本当は内密に聞いて来いって言われたんですが、やっぱり内密になんて俺の柄じゃないんで、そのまま聞いてもいいですか? あ、いえ、貴方に選択権なんてないですよね」

「そうだな。早く聞かせてくれ」

「あのですね、気味が悪いって言ってました」

「気味が悪いって…」

「好きだって言われたのが、堪えたみたいで…」

「そうか」

言ったらいけなかったのか。
俺は心の中で泣いた。
さすがに内藤の前じゃ泣けない。
それに、気味が悪いっての、思われてもしかないよな。

「わかった」

俺はもう何も聞きたくなくて、内藤に手を振って歩き出した。
内藤はそんな俺に何も言わずに手を振った。

なんだよ。
俺を傷つけに来ただけかよ。
あの破壊魔内藤め!






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