ホワイトデー、部室に西沢と二人っきりでのんびりと過ごしていた。
俺はいつワッフルを西沢に渡そうかと考えて考えて、カバンから取り出して
「これ、バレンタインのお返しっ」
と、西沢に押し付ける。
やばい、恥ずかしくて、たまらない。
「氷上さん、返事は?」
「この前、したよ」
路地裏で、俺、好きだって泣いて、告げたよね。
うん。
「俺、お返事は一カ月してからって言ったんで、あれはあれです。そして、これはこれです」
つまり、もう一回、言ってほしいんです!
氷上は屈託のない笑顔で俺を見つめる。
「…その、俺も、好きです」
「誰をですか?」
「…っ」
「照れないで教えてください。誰を好きなんですか?」
「…西沢です」
「本当ですか?」
「本当です」
「本当に本当ですか?」
「本当に本当です!」

「じゃあ、俺と付き合ってください」
「あ、わ、西沢?」
触れるんじゃないかってくらい、近くに西沢が顔を近づけて言う。
「嫌ですか?」
「嫌じゃないよ、俺、西沢が、好きだから…」
「キスしてもいいですか?」
「はい…」






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