「……なんで?」

「え?」

「なんで、妖精さんは、丹羽くんは、俺にそこまでしてくれるの?」

部長は泣きながら、俺を見つめました。
俺は「あなただからですよ」と答えました。
あなたは「わかんないよ」とつぶやきました。

「俺なんて、ほっといていいよ。丹羽くんは優しいから、俺にかまっちゃうだけなんだろうけどさ。もう、俺、一人で大丈夫だし」

泣いているようにも、見えました。
あなたは何をそんなにも追い詰められなくてはいけないのか、俺にはさっぱりわかりませんでした。

「気持ちだけでもすごくうれしかった」

ありがとう。とあなたは笑われました。
でも、俺、それ、嬉しくなかったです。
まるで…

「さよならみたいなこと、なんで、言うんですか?」

俺はつい


「俺はあなたの味方です」

そう言って、あなたを抱きしめていました。


無我夢中でした。





[*前] | [次#]
目次に戻る→


「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -