しばらくして、俺は大体の事情を飲み込みました。
こう見えて俺、飲み込みは早いんですよ。
ま、興味があること限定ですが…

あなたのおかれている立場も理解できた気がしました。
先輩にミスをなすりつけられて、どんどんと坂を下っていくように落ちていくあなたは見ていて、悲しくなります。
ですが、前向きな性格のあなただけに、傷ついてばかりいるような気さえします。

俺は何もできないなりに、あなたを見守っていました。

ですから、何も知らないくせに、あなたを悪く言う人や、また、あなたをそんな状態に追いやった先輩にも腹が立ちます。
そういえば、俺も、元の世界ではあなたに、ミスを背負ってもらっています。
なんだか、自分自身も許せない気がしてきました。

俺、なんて、なんて、馬鹿なんだろう。

部長はどういった気持ちで俺のミスをかばったんだろう。
この悲しい状況を想いながらだろうか。
そう考えると、ミスをした俺自身にも腹がたってしかたなくなってきました。






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