桜、一人じゃない。
でも、君じゃない。



あの日も、
どの日も、


もう、俺の相手はしてくれない。


だけど、俺はこうして生きている。




「ありがとう…」

たくさんいろんなことがあったけど

瞳を閉じると

思い出すよ。
忘れないよ。




だけどね、もう縛われないからね…




『やっと笑ってくれたな、健一っ』


「え、あれ、え?」

「どうしたんだ?」

「今、声が…」

「え、何も聞こえなかったよ、柏さん」

「そう…?」






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