7
「どういう意味だよ?」
俺は君の言いたいことがわからなかった。
「どういうって、健一。俺はね、健一に嫌なことさせているんだ」
「え?」
「健一はあの日、あそこで人生を終わらせようとしたのに、俺が助けてしまったせいで、まだこうして生きていないといけないことになった。だから俺は健一に嫌なことをずっとさせているのかなって。考えたら、さ」
「馬鹿、馬鹿!」
「ふぇえ?」
ひどいよって言いながら
君は俺を見つめる。
「どうして、そんなことを言うんだよ」
俺は言葉を振り絞った。
「お前は俺のせいで死んでしまったのに…」
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