仕事帰り、散ってしまった桜の下で、

俺は座りこんだ。



ここで、君とよく話したね。



来年も
一緒にここでお弁当を食べようとか言っていたのに、な。


俺のせいで、叶わなくってしまったな。





「大丈夫?」


「…俺、平気」


「そっか、よかった」


「心配してくれて、あり…が…えぇえ?」

誰もいないはずの桜の下で俺はあたりを見渡した。

おかしいな。
確かに声が聞こえたはずなのに。


疲れているのかな…俺。



「健一」


「…ぇ?」







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