職権乱用!




=天野side=


だって、市原みたいだ。

意地っ張りがいつまでも意地を張っていて、何処かで傷ついている人の字だ。

…俺は勘違いをしていたんだと思う。
あの時も、あの時も、


相談室を後にして、体育館に俺は走りこんだ。


もちろん一人で…
もう一度、校長とは一対一で話がしたかった。

だから、市原と植木先生は相談室に置いてきた。




体育館の入口につくと、俺は溜息が洩れた。
扉はしまっている。
中から、部活動の音がしない。
振りかえれば、校庭で、バトミとかバスケとか、やっている。

職権乱用だろ…


「天野です、開けますよー?」

俺はそう言って、扉を開けた。
そこには案の定、校長がいた。


「待ちくたびれたぞ」

そんな虚勢を張って。






[*前] | [次#]
目次に戻る→


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -