じゃあ君も仲間だ!




=市原side=


昔、僕の世界は、とても小さなものでした。
僕はお父さんしか知らなかったのです。
お父さんの言うことがいつも正しいものでした。
ものごとはいつも客観的に見て、自分のプラスになることをする。
そう教わりました。
自分に都合の悪いことにはかかわってはいけないのだとも言ってました。
僕はそれを信じていました。
それが正しい生き方なんだと。
だってお父さんは誰よりも強かったのですから。

*****

そんな僕の周りは似たような人しか、いませんでした。
友達と呼べる人なんていませんでした。
みんな、自分のために仲良くしている風に装うんです。
いずれは誰もが何処かの社長になる人たちです。
かかわっていて、損はないです。
お父さんもそんな交友関係を作った僕を褒めてくれました。
もちろん、いずれは、お父さんのプラスにもなることです。
そして僕は本当に模範的な生徒でした。
先生もそんな僕のことを褒めてくれました。
学級委員とかも任されました。
お父さんはそのことについても喜んで褒めてくれました。
幼い僕はそれがとてもうれしいと感じていました。






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