君も否定するのか?




=羽場side=


市原と話をして、別れて、俺はやっぱり自分だけ抜け駆けをした罪悪感だとかどうでもいいこと感じて、保健室に戻ってきた。

もう、帰ったかもしれないと思いながら、扉をあけると、机を三人の人間が囲っていた。

天野と、乃木と、おじさん(誰だかわからん人)だった。


「あ、羽場!」

天野が嬉しそうに俺の方に手を振った。
なんだよ、意識して、るの、俺だけかよ。
くっそ〜
お前は俺に対してライバル心とかないわけ。

あ、でも、その自分の気持ちに気付かない天野のままでいてほしいけどね。

だって、やっかいじゃん。


「なんだよ」

「何って、決まったんだ。帰宅部設立」

「え、まじ?」

いつの間に!?
俺は不思議と嬉しくて笑った。

本当は帰宅部なんてどうでもよかったのに。


「で、紹介する。我が帰宅部のオーナーの校長です」

「……」



まじで?







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