壁に穴をあけるような行為




「では、ミッションを紹介しよう!」

天野はさっきとは打って変わって、生き生きとホワイトボードをたたいた。

「市原には悪いが、うちの校長はかつらだ! だから、その写真を撮影し、プレゼントしたら、お返しには帰宅部設立の認印がもらえると俺は思う!」

「仮に市原にばれたら、どうするんだ?」

「大丈夫、市原は、校長がかつらじゃないと言った。あの人は、市原にかつらは隠している。ということは、ちなわち、ばれない!」

「ま、俺たちがしくじらなければってことか」

「そうだ、だから、乃木に相棒を依頼したんだ。真城は普通が好きだし、羽場は何処か抜けているから、頼みづらくて…」

そうか、だから、俺はあんな意味のわからない、やりとりを経験させられたのか。

はいはい。


「で、だ、ここからが肝心なんだが…」

「おい、天野!」


急にふらっと倒れかけた天野に俺は驚いた。


「わーり、ちょっと寝不足でさ」

「寝不足って」

「眠れてないんだ、あんまし」

「どうしてだ?」

「帰宅部を作りたいからだよ」






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