作戦の練り直しが必要なんだ!




「と、いうことで、校長のかつら事件の衝撃ショットをつかめば、あのおじさんは認めてくれると思うんだ、快くさ!」

俺は提案した。


すると、市原が「あの…あの人……かつらじゃ」と言った。


俺は市原の方を向いた。

市原は、言いにくそうに俺を見つめて、周りを見渡して、

「あの人…じゃなくて校長は…僕のお父さんなんだ…」


「…え?」

「嘘だろ!?」
「似てない似てない!」
「まじで!」
「信じられない…!」

ざわざわと、真城、植木先生、羽場、乃木の四人は声をあげた。


「本当…です」

と市原が小さい声で言う。
俺は、なおも困惑してかどうしてなのかざわめく四人に、


「黙らっしゃい!」
と言った。


「「………」」

「「………」」




静寂。




「あの、議題に戻ってもいいですか?」


俺はおずおずと聞いた。

みんなはおずおずと頷いた。


市原の父さんが校長だったんなんて…
これじゃ、ぼこるのは却下だ。

ま、あれは本気で言ったなんじゃないからいいか。






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