「好きって、何?」

キョンは呟くように口にした。


俺はもう、本当に何も考えられなくなっていたのかもしれない。
君の顎に手をかけて、持ち上げる。

「え? 何?」

瞬きするキョンに、俺は顔を近づけて、
そのまま、キスした。


このまま時が止まってしまえばいいのに。


だけど、キョンは「やめろ」と俺を突き放した。

そこで、やっと正気に戻った。
俺は何をしていたのだろうか?

いつもみたく笑って見せて「冗談」だと口にした。


辛かった。
俺のこの気持ちを冗談にするなんて、辛かった。

なのに、どうしてだろうか?
今度はキョンの方から、俺にキスしてきた。

ぎこちなさが可愛くてしかたなくて、俺はついつい、本気になって
しまっていた。





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テーマ「人外ファンタジー」
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