一人抱えて泣いて
「一人で行けよ。いつまでも二人でなくてもいいだろ!」
キョンは、冷たい目をして、そう言った。
俺はショックでしばらく動けなかった。
……夢で良かったとは思えない。
「最悪…」
ベットから思いっきり落ちた痛みよりも、心が痛んだ。
自分でまいた種だとしても、正直痛かった。
胸にしみた。
馬鹿だと思った。
俺はみっともなく床にそのまま丸まりこんだ。
今日のナンパのことを思いだす。
俺ばかり、いつも必死な気がしてならない。
俺ばかり、いつもお前と居ようとしているように思えてならない。
俺ばかり、俺ばかり、
夢から、さめなければいいのに。
嫌われてもいいんだ。
キョンと二人でいられたら、どんなに…
どんなに…
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