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=天野side=
「僕の勝手でしょ」
市原にそう言われて、俺は目が覚めた。
最近よく話をしているからといって、俺たちは親しいわけでもなんでもないんだ。
そう、俺たちはただのクラスメイトだ。
ただ、市原が学級委員長的なものをしているせいで、俺なんかとかかわってくれただけで。
それ以上の関係じゃないし、俺が、いくら羽場は最低な奴だと思っていても忠告をするような立場じゃない。
「悪かった…」
俺はそう言うと、市原に背を向けた。
見ていられなかった。
ああ、好きなんだ。
やっかいなことに、俺は市原が好きなんだ。
だから、羽場に取られたくないと思ったんだ。
だって、市原とは友達になれるかもって、俺思っていたんだ。
だからだ。
そう、だから、こんなにも不安でイライラするんだ。
市原は俺の友達だから、他の誰かと仲良くされると嫌なんだ。
なんと、自己中な俺。
好きって、何さ?
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