心から誓えば君も帰宅部だ




活動するのは自由である。
だけど、それは公にはしないで、個人の自由としての範囲だろう。

僕は朝、学校にきて、びっくりした。

『心から誓えば君も帰宅部だ』

という、キャッチコピーのポスターが廊下に貼ってあった。
どうやら、この紙を見て何か心が引かれたりしたら、1年の天野翼という人を尋ねたらいいらしい。


教室につくと、目をキラキラさせている天野くんに、僕は近づいて行った。
忠告をしようとしたんだ。

だって、あんなだいだいてきにやっていたのではいつ校長先生にばれたりして、お叱りを受けるかわかったものではないし、ま、ないとは思うけど、もう高校は義務教育ではない。最悪、退学ってこともあるのかもしれない。


「市原」

「え?」

僕は天野くんの席に向かう途中で呼ばれたので振り返った。
僕のことをそうして呼ぶのは天野くんと先生くらいだと思っていた。
だって、みんな僕のことは委員長呼びだもの。

「あ、羽場くんだ。おはよう」

「…、お、おはよ」

「どうしたの? 何か用?」

「なんでもないんだ。ただ、そのさ、帰宅部って何?」





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