「植木先生は、何を考えられているのか、わかりませんな」


校長は首をかしげて、本当に何がしたいのか、と俺を見上げた。
くじけそうになるが、俺は負けない。


「今は、まだ、企画の段階です。ですが、きっとこれはわが校の宣伝にもなると思いますし、すぐにこんなものの返事を下さいとは言いません。ただ、現段階で知っておいてほしいんです。こんなことを考えている生徒がいることを」

俺は天野について説明した。
校長は何を言ってんだと言う顔をしながら「ま、人数をまずは集めてからだ」と適当に俺をあしらった。
だが、それが校長の敗北だ。

「わかりました。まずは人数を集めさせますね」


そう話はこれからなんだ。
こいつは人数が集まるわけがないと思ってんだ。
だから、俺はそれを逆手に取ってやろうと思った。


マニアルなんてくだらない。
だって、なんにも面白くない。

決めつけてしまわない。


そう、これは俺のほんの少しの暇つぶしになるだろう。

よきことかな。





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